興味深いいレッスン
2006年 03月 06日
ルニジャーナ地方の伝統的な料理。果たしてどこにあるの??知ってますか?
リグーリアとエミリアロマーニャとトスカーナ州の州境(なんて言わへんな、まあいいか)
が、ルニジャーナ地方と言われているそうです。
やはりどの地域でもその州の端っこって面白い料理があるみたいなんですが、3つの境となるとこれまた興味深い料理がぎっしり詰まってる。
今日は先生ご自身も使われいる調理道具をご持参されてのレッスンでした。
すべて何らかの粉を使った料理でした。みんなで今日は粉まみれだね。。。なんて言いながら。
前菜、プリモ、セコンドとなるものはなく、こういうお料理、つまりそれだけで満足のいく料理のことをpiatto unicoというようです。
では今日のレッスンの内容
Erbadella(田舎風タルト)
とうもろこしの粉と小麦粉を混ぜた生地に葉玉ねぎとリコッタチーズ、ペコリーノ・サルド、パルミのすりおろしを混ぜたものが具となる。固めの生地の上に具をのせ、下にひいた生地より少しゆるめにしたものを上からかぶせ、薪の釜で焼く。
Arumelette porro e lardo
Arumelette(アルメレッテ)とは栗の粉を使って作ったラザニアのこと。
他にもいろん呼び名があるそうだ。
ソースはポロねぎとラルドを使ったシンプルなもの。栗の粉を使っているので、甘いパスタ。
Testarolo
テスタローロこれも粉でできた生地。関西で言えばお好み焼きの具のない生地を鉄製のテストで焼く。このテストという鉄製の鍋で焼くと生地に十分な気泡が入り短時間で焼くことができる。
昔はやはり薪の釜で焼いていたそうだ。この生地をひし形にカットする。
この生地にかけるのがバジルペースト。これもまた昔の作り方でMORTAIO(乳鉢)で作った。
ミキサーで作ると熱がかかるため、バジルの綺麗な緑色が変色してしまう。
それを防ぐため今日はペーストも機械を頼らない。。。かなり根気が必要な作業でした。
テスタローロの生地の味ははお好み焼きの具もソースもない端っこを食べた時と同じ味。鉄板で焼いているからこげ感もそっくり。お好み焼きソースをのせて食べたかったな。。。(関西人としては。。。)
そしてこの生地を湯通しして、バジルペーストとパルミをかけていただく。
さすがにこの料理は食べたことなかったので、乙な味でした。バジルペーストはあの味ですよ。いつものね。
FOCACCETTE(小さなフォカッチャ)
これも見たことのない、料理道具を使って薪の釜で焼いたもの。
通常のフォカッチャの生地(Lievito di birra使用)をtestino(テストの小さいバージョン)を使って焼くのです。出来立てのフォカチェッタは美味しかった。生ハムとサラミを挟んで食べる。
La pattona con la ricotta(栗の粉をつかった素朴なドルチェ)
またまた栗の粉登場。これに塩と水を混ぜた生地を栗の葉をぬるま湯でふやかしたものの上に載せ、薪の釜で焼くだけ。砂糖はなし。そして食べるときに焼けてこげた栗の葉をはたく(pattona)ことから、この名前がついたそうだ。そして羊乳のリコッタをのせていただく。昔の素朴な伝統的なお菓子。
今日のように伝統的な料理から時代をもっとさかのぼった料理の数々、生きるために食べて続けてきたものが今もなお形を変化させることなく残ってきたもの、食文化の素晴らしさに触れることができ、また料理の奥深さに満足した。
ちょっと堅苦しすぎやな、今日の締め、っで宍戸譲に激似のロランド先生、画像では見難い、出っ腹ですが本当に男前でやんした(じーや風に)
しかも、3つの州の境なんて、素敵な響き・・・☆
料理はもちろんですが、それに使う調理道具も、やっぱり伝統料理ならではですね・・・。
「Piatto unico」・・・、生きるために食べていく“知恵”が盛り込まれて
そんな料理は、ほんとうに奥深く、魅力的です。